もう少しだけ金庸を論ず、そして、インターネットクイズ

ヤフーで金庸を検索してみて驚くべき結果を得た。 ページのヒットがなんと250万件強。 自分は物好きなファンだと思っていたら、やはり面白い小説というのは、みんな嗅ぎつけているものだな。 250万件強、というのは、すごい。 調べてみると夏目漱石より、村…

退院して金庸を論ず

再び約10日間の入院。手術を一発。 『病院のユリイカ』は本一冊分くらいになりそうだ。 今回の入院では金庸最後の長編『鹿鼎記』全八巻を図書館から借りて来て読んでいた。 金庸の小説では、純情でややとろく、流されがちな主人公が 、ひょんな偶然から秘伝…

本ができた!

印刷したての分厚い自分の著書ができあがってきた。焼きたてのパンのように湯気を立てている。 物書きとしてはジワジワとうれしい時間だ。 しかも2冊。『プロ編集者による文章上達秘伝スクール』の壱『秘伝』と参『書く人』だ。 『書く人』は最新作。『秘伝…

病院のユリイカ3

目が醒めると、病院の天井が見えた。歯は合成ゴムでできた筒状のものを噛んでいる。その中を通って管が私の肺の中まで伸びている。呼吸器科の病室には、酸素を送り続ける管が配管されており、私はそれとつながっていることによって、二十四時間、酸素を与え…

地震が来る

去年から地震保険に入っている。掛け金が高いが仕方ない。今日、集金に来た代理人氏との会話。 地震保険、出るんだよねえ? 再保険とかしてるのかな?> 「地震保険は出ます。政府保証だからその点は、心配ありませんよ。業界も4兆円プールしているんですが、そ…

[意識内ラップ日記]

(大戸屋の四角いカウンターテーブルにて) 黒っぽいの着た若いヤツが斜め前に座りやがった。角の席のほうが広々としていると思ったのに、これではむしろ横並びの席のほうがいいじゃないか。なにもここに座らなくても……ちぇっ、腕組みしていやがる。やはり昼…

病院のユリイカ2

【メルマガと酸素】 入院前のことは朦朧としていて、よく覚えていない。記憶がひどく飛んでいる。 年末にはすでに体調はかなり崩れていたが、入院したのは1月の17日。記憶が完全に飛んでいるわけではないが、その間にいったい自分は何を考えていたのか、あま…

病院のユリイカ1

【拷問の如く】 2005年1月17日、私は国立総合病院に入院した。 いくつかの検査を終え、診察ブースに入る。外来の医師Kは、呼吸器科の要職にあり、目が忙しそうにシャープに動く、頭の回転のよさそうな人物であった。 最初、なかなか私の症状の総体がつかみづ…

「病院のユリイカ」のはじめに

はじめに これは世の中の売れ線の難病で死んだり、難病を克服して元気になったりする話ではありません。 ただの「お医者嫌い」が仕方なく入院するハメになったときの体験記です。 お医者は「もう少しで死ぬところだったんだぞ」と言いますが、私自身は死ぬ気…

早川北京!

昔、早川書房から「北京の秋」という小説が出ていて、この小説には「北京」も「秋」も全然出てこない、と解説してあった。まだ少年の私は思った。「それはすばらしい!」 このブログのタイトルも同様に、「セクシー」も「モテモテ」も「金がドンドン儲かる」…