スープカレーと女主人

ひぃ、やっとメルマガを書き上げる。

昨日はあまり食べないで飲んだので、ひさしぶりに泥酔した。
今朝は妻の機嫌悪く、飯が出そうにないので、松屋スープカレースペシャルという、とても二日酔い向きとは言えない代物を食べた。
流行りのスープカレーを一度食べて見たいと思っていたのだ。

カレー屋で、「カレーはよくご飯と混ぜて食べて」、といわれたことがある。たしかにスプーンでセメントを練るみたいにカレーをよくご飯と混ぜるとおいしい。しかし、好きなので混ぜるのももどかしく食べてしまうことも多い。その点スープカレーはすぐにヒタヒタになる点はいい。

「混ぜて」、といったカレー屋は高田馬場にあって、おいしかったが、行くたびに若い女主人が「お味はいかがですか?」と聞くのが、賛辞を要求されているようでうるさかった。お金を出して食べにいくのが最大の賛辞であって、それ以上は僕にはない。お勘定のときに小声でぼそぼそ「おいしかった」とか、「ごちそうさま」とかいうことはあるけれども。
今ならはっきりとそうアドバイスしてあげるかもしれないけれども、当時は言えなかった。賛辞を求めているのは女主人の無意識であって、本人は気づいていない。サービスか、参考にするために聞いていると思っているようであった。いかにもインド帰りという風情で、いつも微笑を浮かべていたけれども、その奥になにか神経質なものがあった。
そんなわけで敬遠していると、その応対のせいかどうか、数か月で潰れてしまった。もったいないことをした。

で、結局、今回のスープカレーというものは……想定の範囲内の味。おいしいと言えばおいしいけれども、トロリと粘度のあるカレーよりおいしいとは言えない、というのが僕の結論。
松屋でだけ食べて結論を出してしまいました(笑)。
これはかつての「もつ鍋」と一緒で一過性のブームで終わるだろう。
別にスープカレーは終わってもいいが、あれほど隆盛を誇った「もつ鍋」が東京ではほぼ壊滅してしまったのは残念だ。(もつ鍋をどうしても喰いたくなって、先日ネットで探して池袋のお店に行ったが、いま一、というか、いま二くらいであった。新橋においしい店があると聞く)

松屋のチキンカレーは数年前おいしかったことがある。最近はそんなに感心しない。鶏の質が落ちたのか。ちなみに松屋の目玉焼きは味が薄くてまずい。もう少しいい卵を使ってもらいたい。 僕はカレーは毎食食べてもいい、というくらい好きだったが、その感覚は少し薄れてきた。これは年齢的なものもあるだろうが、太ることを考えると「おかわりっ!」が言いづらくなったからだろう。やはり、カレーは「おかわり」がうまい。

(これを読んでカレーを食べたくなった人がいたら、原稿として成功と言える……)